本塁打と単打は、どちらが「価値が高い」か。当然、本塁打の方が高い。でも「どれだけ高いか」が問題だ。
OPSでは長打率の計算上、本塁打は単打の4倍の重みを持つ(塁打数が4)。でも実際に本塁打が生み出す得点価値は、単打の4倍より少ない。なぜなら単打でも走者の状況次第では複数得点につながるからだ。
wOBAはこの問題を解決するために、各打席結果に「実際の得点価値に基づいた係数」を掛ける。
wOBAの重み付け係数(例:2024年版)
| 打席結果 | 係数 |
|---|---|
| 四球・死球 | 約0.69 |
| 単打 | 約0.89 |
| 二塁打 | 約1.27 |
| 三塁打 | 約1.62 |
| 本塁打 | 約2.10 |
本塁打の係数が2.10、単打が0.89——つまり本塁打は単打の約2.4倍の価値だ。OPSの長打率では4倍になっていたのと比べると、より現実に即した計算になっている。
wOBAの目安
| wOBA | 評価 |
|---|---|
| .290未満 | 平均以下 |
| .310〜.340 | MLB平均 |
| .370〜.390 | オールスター級 |
| .400以上 | エリート打者 |
2024年、ジャッジのwOBAは .421。これがいかに非凡かというと、MLBで同年.400を超えた打者は両リーグ合わせて5名未満だった。
OPSとwOBAはどう違うのか
OPSは「出塁率 + 長打率」の足し算で、計算が簡単な代わりに各結果の重みが厳密ではない。wOBAは統計的に算出した係数を使うため計算は複雑になるが、実際の得点との相関係数がOPSより高い。
得点を生み出すことが打者の使命である以上、wOBAはその使命に最も直結した指標の一つだ。